藤本 聡
SATOSHI FUJIMOTO
生産営業本部 部長
2009年入社
生産営業本部 部長
2009年入社
SATOSHI FUJIMOTO
藤本 聡
藤本 聡
SATOSHI FUJIMOTO
生産営業本部 部長
2009年入社
鯨肉製品の生産管理を担うために、陸上・船上、両方のステージで活躍中。鯨の魅力を多くの人に知ってもらうことを目標にしている。
鯨にはさまざまな部位が存在し、それぞれ味や食感、希少性が異なります。それらを製品へと仕立てて、世の中に届けていく使命を担っているのが生産営業本部です。部長として活躍する藤本に、仕事のやりがいや鯨肉の魅力について語ってもらいました。
学生時代は下関の水産大学校に通っていて、食品に関することを学んでいました。校内には捕鯨砲が展示されていて、所属していた研究室では鯨肉の解凍実験を請け負っていたため、当時から鯨は身近な存在でしたね。海が好きだったことや、鯨の食品としての可能性に惹かれて、共同船舶への入社を決めました。
現在は生産営業本部の部長として、主に鯨肉製品の生産管理を担当しています。共同船舶で働く人の大半は海上、陸上のいずれかで勤務していますが、私の場合はその両方。陸上では、翌年の操業に向けて資材や生産機器のメンテナンスの手配や、お客さまの要望に合わせた製品開発を行っています。乗船時は、製造部の方と一緒に鯨肉の解体・洗浄を担当。製品が細菌に汚染されたり、異物が混入したりしないよう、管理にも細心の注意を払っています。そのほか、乗組員の怪我防止のための安全点検や改善活動、乗組員の相談係や教育サポートなども担っています。
私の一番の使命は、生産量と製品金額の最大化です。それを達成するためには、鯨肉の解体や洗浄、管理が非常に重要になってきます。ニタリ鯨という鯨を捕獲した場合を例に挙げると、母船に上げられてから2時間ほどで解体し、製品として仕立て、冷凍を始めなくてはなりません。鯨は一頭一頭、肉の硬さや脂の乗りなど肉の性質が異なります。また現在、鯨肉の製品規格は50種類以上あります。そのため解体しながら肉の部位やサイズ、質感などを確認し、どの製品に仕立てていくかを判断したうえで、スピーディに分類していかなくてはなりません。この一連の作業を正確にこなすためには、あらかじめ次に起こることを予測し、準備をしておくことが重要です。
こうした作業を通じて貴重な資源を余すことなく製品化し、鮮度を保ったままお客さまのもとに届けることで、はじめて利益の最大化を図ることができるんです。
この仕事には「嬉しい」と感じる瞬間がたくさんあります。たとえば船が入港して、荷下ろしも終えて、下船するときの乗組員の笑顔を見たとき。無事に航海が終わって、みんなが達成感や安心感を噛み締めている様子は、何度見てもいいものです。また、目標とする捕獲数を達成し、生産量が積み上がっていくときも嬉しいですね。
鯨は実際に食べてみるととても美味しくて、栄養もたっぷり含まれています。すごくポテンシャルを秘めた食材なんですが、残念ながらその魅力が世の中に伝わっているとは言えません。私の今後の目標は、SNSやWebサイト、動画などを活用して、幅広い人に鯨の魅力を発信していくことです。鯨に可能性を感じてくれる人や、この仕事でしか体験できないことを楽しみたい方と、ぜひ一緒に働いてみたいですね。